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VICUNA

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「繊維の宝石」、「神の繊維」などと称されるビキューナ(左上写真)は、南米アンデス山脈の標高4,000~5,000m付近に棲息するラクダ科の動物です。
その過酷な自然環境から身を守るため生み出される細く柔らかい毛は、比類なき滑らかな手触りと温かさを持ちます。
一時期は乱獲の為に絶滅の危機に陥りましたが、近年はペルーを始めとする周辺諸国の手厚い保護政策と、ワシントン条約による厳しい規制により、少量ながらも安定した原毛の供給が行われております。
ただ、その高い品質と希少性ゆえビキューナは全ての天然繊維の中でも最も高い価格で取引されており、日本でもバブル期はコート一着の仕立て上がりに500万円というプライスが付いていたこともあったようです。
一頭から採取される原毛は150~200gmsと少なく、しかも選別の後に実際紡績に使用されるのはその半分程だそうです。
コート一着分(2.5m)に使用される原毛は約1,300gmsですので、一着のコートには約7頭分の超希少な原毛が使われていることになります。
さて、写真のビキューナ服地は弊社取り扱いメーカーであるイタリアの“AGNONA(アニオナ・詳しくはこちらから)”のもの。高級獣毛繊維の取り扱いに長けた同社の高い技術力により、この服地は530gmsと肉厚でありながら、とろけるような肌触りと美しく神々しい光沢が与えられています。
誰しもが憧れる「ビキューナのコート」は、ゆとりある人生を象徴する至高の一着として社会的に定義付けされていますが、この服地はそんな一着に相応しい極上のクオリティーを誇ります。
ちなみに“アニオナ”からの直輸入により実現した特別価格は、参考生地上代(コート分)210万円。
輸入には複雑な手続きが必要な為、昨年の12月にようやく現物が入荷したのですが、弊社では現在までに既に5着のご注文をいただいております。
次の冬に向け、一足早いオーダーは如何でしょうか?
#ご用命の際は、お取引先様は弊社の担当者まで、一般のお客様は弊社取り扱い服地の販売店様でお尋ね下さい。