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TAYLOR & LODGE

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オーダースーツ業界の方や、洋服好きな方に英国ミルの名前を聞くと、真っ先に挙がるのは“テイラー&ロッヂ”かも知れません。
1883年創業の同ミルは、かなり以前から大手グループの傘下に入っているものの、そのものづくりは織りから仕上げまで全て自社に於いて伝統工法で行なわれており、“テイラー&ロッヂ”服地のクオリティーの高さには現在も定評があります。
長い間同社の顔だった、看板社長のゴードン・ケイ氏は昨年遂に引退されましたが、現在はテキスタイルデザイナー出身の新社長ブライアン・ヘイグ氏と、若きセールス担当ロバート・マックイラン氏が、輝かしい歴史を誇る“テイラー&ロッヂ”を率いています。
今回の出張では、ご同行の若手テーラーさんをご案内する為に、1年ぶり(確か)に同社をお邪魔しました。
左上写真は、ハダスフィールドのタウンセンター(中心部)から程近い“テイラー&ロッヂ”の外観。よく晴れた日でした。
工場内ではたくさんの織機が元気よく稼動しており、最近は見かけることがめっきり減ったシャトル式織機(右上写真)も、サンプル用だけでなく生産用でも使われていました。
ただ、近年はこの織機を整備できる人がいなくなってきており、写真に写っているような熟練職人は貴重な存在です。
“テイラー&ロッヂ”は、工場の横を流れるホルム川の天然水を仕上げに使用することでも知られていますが、“WARPING(整経)”の作業エリアに隣接するドアを開けると、目の前に川の流れを見ることができます(左下写真)。
右下写真は“MENDING(補整)”の様子で、熟練の女性職人が、実際に糸が抜けた部分の補整を実演して下さいました。
こうやって工場訪問をすると、高いクオリティーの服地は、多くの職人や、その卓越した技術によって生み出されているという事を実感することができます。
“テイラー&ロッヂ”の看板クオリティー“SUPER120'S & CASHMERE”は、“A/W 2008 BRITANNIC COLLECTION”の“PREMIUM SUITINGS(M814)”に収録されますので、是非ご覧下さい。