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YORKSHIRE② SHOOTING

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昨年から私がハマっていて、ウッドハウスに行く度に連れて行ってもらっているのがシューティング(射撃)です。
英国のカントリーサイドに住むアッパーミドルクラス以上の紳士にとっては、ハンティング(狩猟)は今もたしなみの一つなのですが、猟期と場所などが厳しく定められているハンティングの練習用として、シューティングの練習場が各地に設けられています。
これはいわゆる“クレー射撃”と呼ばれているもので、敷地内の各所に設置された機械から発射される、硬い粘土のような素材で出来た円盤を打ち落とします。
縦方向、横方向、斜め方向といろいろなバージョンがあるのですが、これがなかなか難しく簡単には当たりません。
まあ、実際の鳥もそんなに簡単に打ち落とせる訳ではないので仕方ありません。
2段式の散弾銃を使用するのですが、2発目でも当たればラッキーです。
始めたばかりの頃は構え方が悪かったのか、発射の強い反動で銃床が右腕の付け根部分にあたりよく内出血したのですが、最近はようやくなくなりました。
よく英国のカントリージャケットなどで前肩の下の胸部分にガンパッチが付いているものがありますが、あの部分でしっかりと銃床をホールドするのが正しいやり方だそうです。
今回はわりと成績が良く、4人中2位でした。
現在、ウッドハウスの若き共同社長で4代目のウィリアムとジョン(従兄弟同士)と、その父親達で最近リタイアした3代目、マーティンとデーヴィッドのゴント家の男達は全員、解禁中はフェザント(キジの一種)狩りをします。
狩場の地主の許可をもらい、数時間単位で場所を借りるのですが、1人10万円近くかかることもある、大変高価な趣味なようです。
また、飛んだ瞬間の安定飛行に移る前の鳥や、傷付いた鳥は撃っていけない等、たくさんのルールがあるのですが、全て“フェアであること”に重きを置く英国の紳士道の精神に通じています。
ただ、最近は動物愛護運動の高まりで趣味のハンティングに対しては逆風が吹き続けており、伝統文化として認知されている英国でさえ、その将来は決して安泰ではありません。
右上の写真は、ゴント家の拠点でありヨークシャー随一の美しく、豊かな町として有名な HARROGATE(ハロゲート)近郊の風景。
今回のシューティングも、この町の近くのシューティング場で行いました。